Firework導入でECサイトのCVRが413%向上!D2Cブランド「(ふつうの)ショップ」が切り拓いた動画コマース戦略
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Firework導入でECサイトのCVRが413%向上!D2Cブランド「(ふつうの)ショップ」が切り拓いた動画コマース戦略
株式会社SUPER STUDIOが運営するD2Cブランド「(ふつうの)ショップ」は、Fireworkのショート動画機能を活用した実証実験で、ECサイトのCVR(コンバージョン率)を4倍という目覚ましい成果を達成しました。
今回は、AIコマースプラットフォーム「ecforce」を提供する企業として、また自らD2Cブランドを運営する事業者として、その成功の裏側にある戦略について、SUPER STUDIOの一志 邦仁夫 様(以下:一志様)にお話を伺いました。

開発者であり、当事者であるD2C事業の役割
Firework: まず、SUPER STUDIO様がAIコマースプラットフォーム「ecforce」を提供しつつ、なぜ自社でD2Cブランド「(ふつうの)ショップ」を運営されているのか、その背景をお聞かせください。
一志様: 弊社はAIコマースプラットフォーム「ecforce」というSaaSを開発・提供していますが、それと同時に「(ふつうの)ショップ」のようなD2Cブランドも創業当初から運営しています。その目的は、徹底的なユーザーファーストでプロダクト開発を行うためです。実際のブランド運営でプロダクトを日常的に使い込むことで、使いづらい点や改善要望を挙げたり、お客様へ提供する前にプロダクトの検証をしたりしています。
Firework: 「(ふつうの)ショップ」は、「食卓の(ふつうの)基準を上げる」というビジョンを掲げ、マヨネーズやケチャップ、煎り酒といったクラフト調味料を提供しています。貴社が動画施策を強化しようと考えた理由は何だったのでしょうか?
一志様: 一番の課題は、Web広告の市況悪化によるCPA(顧客獲得単価)の高騰です。高級調味料は生活に必須ではない「不要商材」に近く、競合が多い中で自社プロダクトを選んでいただくには、商品の価値や使用体験を「リッチに伝える」必要がありました。従来の静止画やテキストだけでは、商品の「質感、サイズ感、使用シーン」といった非言語的な情報を伝える際の「摩擦」が増大し、購買意欲を引き出すのが難しくなっていたんです。
Firework:CPAの改善をしていく上で、次の打ち手が必要だったわけですね。
一志様: その通りです。CPAを改善するためには、サイト訪問の効率を高めるか(CPC改善)、サイト訪問者の購入率を高める(CVR向上)か、いずれかのアクションが必要です。そこで、CPCを下げる努力は続けつつも、CVRを向上させることにレバレッジを効かせ、さらに調味料という商材特性を活かしたLTV(顧客生涯価値)向上に注力する戦略へとシフトしました。動画は、CPA改善とCVR向上の両方に貢献できる手段だと考えました。

Firework導入の決め手と「レシピ動画」の重要性
Firework:Fireworkをお選びいただいた決め手は何だったのでしょうか?
一志様: 大きく二つあります。一つは、導入の容易さです。Fireworkとecforceが協業しているため、AIコマースプラットフォーム「ecforce」の導入事業者であれば、タグを設置するだけで動画掲載やライブコマースの実装が容易に行えます。これにより、通常は時間がかかるシステム連携や検証プロセスが大幅に短縮され、フロントエンジニアの稼働も不要で、低リソースで運用できました。
Firework:技術的な障壁が排除されていたのですね。もう一つは何でしょうか?
一志様: 二つ目は、迅速な効果検証に適している点です。私たちはわずか16日間という短期間で効果を検証しましたが、ショート動画機能中心でした。
弊社の調味料は一般的な市販品と比較すると高価なので、お客様が「日常でどう使えばよいか分からない」「消費が進まない」といった課題を抱えがちです。
そこで、様々なシーンや用途に合わせたレシピ動画をメインに提供しました。配置については、お客様の興味を引き付けるためにECサイトのトップページにフローティング形式で動画を設置し、購入直前の不安の解消を狙って商品詳細ページ(PDP)にも動画を掲載しました。
16日間で達成された「CVR 4倍」の構造
Firework:その結果、わずか16日間の検証で、ECサイトのCVRが4倍以上になるという驚異的な結果が出ました。この成果について、どのように分析されていますか?
一志様: この数値は、動画がECサイトでの購入の意思決定に大きく影響していることを示しています。CVRだけでなく、顧客のエンゲージメント指標も劇的に改善しました。具体的には、ECサイト内の平均セッション時間が4分15秒向上し、セッションあたりの平均遷移ページ数が156%向上しました。
Firework:CVR向上に加え、サイトの滞在時間や回遊性(遷移ページ数)も大幅に伸びているのは、動画がECサイトのUX(顧客体験)の基盤として機能したということでしょうか。
一志様: まさにその通りです。動画によって商品の魅力が直感的に伝わり、お客様の興味が深く刺激され、サイトに長く留まり(滞在時間の向上)、次の情報、例えばレシピや他の商品への関心を促した(遷移ページ数の向上)結果だと分析しています。
Firework:動画はECサイト以外での効果もありましたか?
一志様: はい。ポップアップストアの開催時にライブ配信を実施したのですが、「ライブ配信を見て来た」という来店者が多く、オフラインへの集客にも大きなインパクトがありました。
また、LINE ID連携のメリットを伝える説明動画をサンクスページや注文完了メールに設置し、サービスの利便性を訴求する目的でも活用しています。

今後の展望:顧客体験のパーソナライズ化へ
Firework:今後、動画ソリューションをどのように活用・発展させていく予定でしょうか。
一志様: 今後は、商品ラインナップの拡充に加え、ギフトシーンでの利用を促進するための認知向上に努めていきます。
また、現在のコンテンツは商品に閉じたものになりがちですが、食は生活に占める割合が大きいという点を活かし、商品購入以外の関係性を築くために、より複合的なコンテンツや多様な情報を提供していきたいと考えています。
Firework:データ活用についても今後検討されていますか?
一志様: はい。最終的な目標として、Fireworkで取得した動画視聴データと自社で保有する他のデータをecforce cdpで統合し、顧客理解を深めたり、コンテンツのPDCAサイクルを回したりすることに挑戦したいと考えています。これにより、顧客体験のパーソナライズ化を目指したいですね。
Firework:ありがとうございます。Fireworkとしては、ecforceという強力なプラットフォームとの連携による成功事項例を増やし、多くのecforce利用者にも広げられるよう、引き続きサポートしてまいります。





